【東方二次創作】小さくなる本

注意
この作品は東方projectの二次創作です。
独自設定、キャラクターの性格改変が含まれます。
また、オリジナルキャラクターの視点です。

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人間の里、宵五つ(外の世界の21時)。
幻想郷縁起を編纂する当代の稗田にして僕の主、稗田阿求が住む屋敷はここにあった。
ここでは阿求様が人間の里で暮らす人間たちのために、様々な妖怪の対処法を記す執筆活動をしている。
既に夜は更けており、外の世界とは異なり電灯のない幻想郷だが、主人は月や蛍の光、蝋燭を頼りに文章を書いている。

「権兵衛さん、書斎から資料を持ってきてくれませんか?」

和服の少女が僕に書斎への使いを依頼する。
僕は彼女が生まれる前にこの屋敷に拾われた人間だ。記憶はなく、周囲からは権兵衛と呼ばれている。
阿求様からも先代同様良くしてもらっており、こちらもそれに報いるつもりで働く……雑談も程々に交わす仲で、周囲からは血の繋がらない兄妹のように思われていると聞いたこともある。

「ええ、了解です。付喪神の本……でしたか、パパっと取ってきますね」

そうして僕は、隣の部屋である書斎へと赴く。
ここには様々な資料や小説が並べられており、暇な時はよくこの部屋で過ごしていた。
当然、この部屋も暗黒に包まれているが、提灯を頼りに本棚を漁る。
幸い頼まれた本は僕も目を通したことがあり、その所在は見当がついている。

「おや……?」

だが、僕が見つけたのはその本ではない。
いや、付喪神の資料は確かに見当をつけていた場所にあったのだが気になるのはそれではない。

「こんな本、あったかな……?」

本棚の足元、僕の足がカツッとぶつかったことで発見されたその本は見覚えのない本である。
まあ、吸血鬼の館にあるという巨大図書館には及ばないまでも、この書斎もなかなかの蔵書量だ。僕が知らない本があってもおかしくない。
しかし、気になるのはそれだけではなかった。

「……この文字、なんだろう」

この本に記されている文字、それはどこの国のものとも判然がつかない奇怪な言語であった。

「阿求様なら知ってるかな……」

試しにパラパラとページをめくる。すると、すぐに異変は起きてしまった。

「あれ、提灯が上手く握れない……?」

身体の安定を崩すと同時、今まで手に握っていた提灯が急に大きくなり手放してしまった。
そればかりか……

「本棚が大きい……いや、僕の身体が縮んでいる!?」

周囲の光景は徐々に巨大化していき、そればかりか僕が着ていた和服も大きくなってついには僕自身、今まで着ていた服の下敷きになってしまった。

「不思議な現象が起こる本……話に聞いたことがある。もしかしてこれは妖魔本に封印されていた妖怪の仕業!?」

助けを求めようと和服の中でもがく、が上手く出られない。今の大きさは一寸(3cm)もなさそうだ。
いつまでもがいていただろうか、時間の感覚も覚束なくなった頃書斎に人の気配が現れる。

「権兵衛さん……? 本はどうしましたか?」

声の主は僕の主人である阿求様であった。
いつまで経っても帰ってこない僕を心配してきたのだろう。

「この服……権兵衛さんのものですね」

僕の服を彼女は抱える。その中に探し人が隠されていることを彼女は気づかない。

「うーん……夜も更けてますし、権兵衛さんの服を持ってくついでにお風呂に行きましょうか」

そう言って、彼女は僕を連れて浴場へと移動する。
洗濯かごには僕の和服と彼女自身の着替えを入れ、阿求様の姿は風呂から溢れる湯気へと隠れた。

「なんとして……ここから出て気づいてもらわないと!」

このままでは服と一緒に洗われてしまい、僕は溺れ死ぬだろう。
努力のかいがあってか僕は服の外に出ることに成功した。
……とは言っても、次の課題はまたすぐ現れたのだが。
今いるのは、僕の和服の上に重ねられた阿求様の下着……桃色のショーツの中のようだ。
足を通す部分から外へと出ようと思ったのだが、時間は残酷にも待ってはくれなかった。

「ふう、いいお湯でした」

下着の主が湯船から帰ってきた。当然僕は声を荒げて存在をアピールするが、どうやら身体が縮むと同時に声量も小さくなったのか、阿求様には全く届いていないようだ。
僕を隠したショーツは急に無重力となる。頭上を見上げると、そこには未だに毛が生えていない薄黄色のワレメが僕の視界を覆う。
それは僕が逃げるのを待つこともなく、容赦なく周囲の空間を封鎖する。

「(まさか、僕が阿求様の下着に包まれて陰部に入れられるとは……)」

「あれ、なんか変ですね……大きな塵でも入っているのでしょうか?」

僕の不安と罪悪感をよそに、阿求様は深く考えていないようだ。

「権兵衛さんには申し訳ないですが、これ以上の活動は明日に差し支えますし先に寝てしまいましょうか」

その言葉を最後に、阿求様は布団に潜ってすぐにでも寝てしまったようだ。

「ここが阿求様のパンツの中なら、僕の頭上にはアレが……」

即ち、なにかがあるとするなら阿求様の陰核であろう。ワレメの中に隠されているそれは、幼気な見た目の阿求様に似た小さなものである。
だが、これを刺激すれば彼女も僕の存在に気づくだろうか。

「罪悪感はあるけれど、致し方なし……!!」

すみません、阿求様!
心の中で謝罪し、彼女の陰核を刺激するために丸い豆へとしがみつき殴打する。
だが……

「うう、ん」

それは寝ている彼女には僅かな違和感を与えるだけに過ぎなかった。
それどころか……

「ん……」

ショーツの中に、何かが侵入してくる。阿求様の手だろう。寝ながらであるものの、違和感の元凶を排除しようとしているのだ。
それは陰核にしがみつく僕をあっさりと弾き飛ばしてしまう。

「う、わっ!」

陰核から弾き出された僕は、仰向けで寝ている彼女の陰唇の中を転がっていき、小さな穴へと落ちてしまう。
そこは、強烈に尿の臭いがする不浄の洞穴であった。

「尿道……って場所かな」

僕は阿求様の尿道内部へと転がり落ちてしまったようだ。
鼻の曲がる臭いからは早く逃れたい。のだが、いかんせん阿求様は仰向けで寝ている。
この断崖絶壁の尿道を登って脱出というのは絶望的だろう。

そうして、長い時間を阿求様の尿道内で過ごしていると異変が起きる。

「うーんっ」

阿求様の延びた声が聞こえると共に、尿道の洞窟が横穴になる。
阿求様が目覚めたのだろう。
なら、再び陰核を刺激すれば……!

「厠に……行きましょうか」

だが、そんな暇はなく彼女は厠(トイレ)へと辿り着き……

シュルッ

外からは衣擦れ音が聞こえ、重力が下方へとかかる。
阿求様は完全に用を足す姿勢になっている。一刻も早く逃げなければならないが……

ジョボボボボ……!

手遅れだったようだ。僕の背後で阿求様の内尿道括約筋が緩み、濃い黄土色をした水鉄砲が襲いかかる。

「(しょっぱい!)」

不覚にも阿求様の朝一番の塩分が濃いおしっこを口に含んでしまった僕だが、風呂上がり前からずっと厠へ行っていなかった彼女は長い間小水を出し続け、僕は尿を吐き出す余裕が与えられないまま流されていく。

阿求様の洞窟内から放り出された僕がいる場所。
そこは、真っ黒で粘性のある非常に嫌な臭いのする場所である。
汲み取り式の厠の中にあるもの、それは考えなくともわかっている。
ここは女給や阿求様が用を足すためにある場所なのだ。
僕の足元にあるものとは即ち、彼女たちの体内からひり出されたうんこ以外にない。

僕はどうにか脱出できないか頭上を見上げるが、まだ阿求様は姿勢を変えずにしゃがみこんでいるようだ。

「お腹の……調子が……!」

ヒクヒクと、阿求様の菊の門が蠢く。覚悟をする間もなく、次の瞬間には……

ドババババ……!!

黄土色の濁流の次には濃い茶色の濁流が頭上から降り注ぐ。
腐った卵のような臭いのするソレは、阿求様の下痢便だった。
こうして、洗濯で溺れなかった僕は、代わりによりにもよって阿求様の下痢便で溺れ死んでしまった……

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