淫靡なシェルター

「それじゃあ、どうぞ……臭くて暑いと思うけど私の中へ入ってくださいね」 その声を僕に投げかけるのは、同級生の柊佳菜子(ひいらぎかなこ)だ。彼女は『ミニマムシンドローム』という、患った人間を身長0.5mmまで縮めるという奇…

無垢の暴力

街の公園にいる俺は、喉が渇いていた。それもどうしようもないほどに。公園にいるならば、水道の水を飲めばいいと思うだろう。しかし、俺にはそれが叶えられない理由があった。ミニマムシンドローム。極小症候群とも呼ばれるソレに患った…

ぎょう虫検査

僕は今、巨大な菊の門を目の前にしている。この菊門の主は僕が片思いしているクラスメイトの矢野宮子(やのみやこ)さん。きれいな黒髪が肩までさらさらと伸びている、日本人形のような美少女だ。そんな彼女のアナルを目前としているのに…

蒸した牢獄

「……!!」 「……!!」 今は高校の昼休み、教室では生徒たちが団欒の時を過ごしている。僕も、他の生徒達と同じように仲のいい友達と会話を楽しむ。唯一違うところは、僕は彼らとは違い、身長0.5mmの非常に小さな体だというと…

親子の絆

 周囲に真っ暗な影が覆うなか、私は今茶色の固形物に包まれ、黄金の海を漂うなか歓喜の叫びを上げていた。 この茶色の物体や黄金の液体は全て、目に入れても痛くない私の愛娘から出されたもの、つまり娘の糞尿である。いくら愛娘の排泄…

ハイキングの悲劇

 今俺の目の前には現実では考えられないような光景が広がっている。 辺りは薄茶色の荒野が広がっている。しかし決して自然が無い退廃的な世界、というわけでは無い。 むしろ荒野の奥を見ると、緑色をした巨大な植物を何本も見つけるこ…

聖女の内側

 この世界には、突如として身体が縮んでしまう病気が存在する。ミニマムシンドローム、日本では極小症候群と呼ばれるそれに、どうやら俺もかかってしまったようだ。  辺りには普段は絶対に見ることができないような光景が広がっている…