創作メモ:世界観で見るサイズフェチ(1)

 私の投稿している作品の傾向として、シュリンカー、スカトロ系が多いのは自覚していましたが、世界観も「現代~近未来」「中世(近世)西洋ファンタジー」「近世和風ファンタジー」の3種類が特に多いように感じられました。
 それ自体は好みの問題なので思うところはありません。しかし、逆にこれら以外の世界観に手を付けることで今後の作品で幅を広げることができるのではないかと考えました。
 また、この記事を読むことで、サイズフェチ創作の新たなアイデアに結びつけることができたなら幸いです。

 というわけで、この記事では様々な世界観の概要と、その世界観におけるサイズフェチの扱いみたいなものを考察していこうと思います。

1:現代~近未来
1-1:概要
 時代が現代と近未来ひとまとめにしているのは、基本的にサイズフェチにおいて近未来は「人体の拡大・縮小技術」や「巨大化・縮小化にまつわる病気」等以外は現代と同等の技術レベルであることが多いと考えたからです。作品の主題はあくまでサイズフェチですからね。必要以上の技術力はノイズとなることが多いと思います
1-2:特徴
 このジャンルは、舞台が私達の世界に近いため没入感を得やすいのが特徴でしょう。巨大な少女の些細な動きでビルが倒れた、とかはポピュラーですね。
1-3:相性
 一方でサイズフェチとの相性はそこまで高いわけではないかなとも考えます。なまじ舞台が現代と近いため、突然の超技術や奇病という設定に頼らないとサイズフェチが表現できないので、そこで引っかかる人はいるかもです。私は気にしませんが(気にしてたら書けない!)。
1-4:シチュエーション
 この世界観でのサイズフェチのシチュエーションは、やはりデメリット同様突然の超技術や奇病がキモでしょう。なお、異能力や密かに受け継がれていた魔術なども超技術に含めるものとします。
 例えば私がよく使う展開としては、医療の発展で人間の体内から直接施術を施すために体内に入るとか、食糧問題を解決するために人間を小さくする、とかですね。
 巨大娘を扱うなら、若干ダークなものとなりますが、人間を巨大化させる技術による超人兵士とかになるのでしょうか(などといいつつ、兵器利用はあまり見かけないですね)。

2:ファンタジー
2-1:概要
 一口にファンタジーと言っても、指輪物語のようなガチガチのハイファンタジーからライトな、いわゆるなろうファンタジーまで幅広いですが、ここではざっくりと「近世程度の技術力となんらかの魔法的な神秘の力が一般的な西洋世界」としておきます。
2-2:特徴
 ファンタジー世界の特徴は、やはり自由度の高さでしょう。現実から離れているため、世界観の説明をどこまで行うかで苦労する場面はありますが、自由度の高さは魅力的です。
 魔法からマジックアイテム、罠、モンスターまでなんでもありなので物語の展開もたくさん考えられます。
2-3:相性
 特徴で示したように、ファンタジー世界は理屈さえ通っていれば現実の理論を塗り替えてもさほど不自然ではないので、現実ではありえないサイズフェチとの相性はいいです。
 とはいっても限度はあるので、特に理由なく突然キャラクターが巨大化/縮小化したとかは厳しいと思いますが。
2-4:シチュエーション
 ファンタジー世界におけるサイズフェチシチュエーションは、基本となる世界観によるでしょう。
 例えば巨人が(希少度は置いといて)一般的に存在する世界なら、辺境の巨人部族が襲撃を仕掛けてきたという話ができるでしょうし、小人が存在する世界なら小人視点の物語や、小人と入れ替わってしまったという話も作れるでしょう。
 マジックアイテムが物語の軸となるなら、巨大化するマジックアイテムで女の子が大きくなったり、逆に縮小化するマジックアイテムの暴走で縮んでしまうという話が出来上がります。もちろん、それ以外の展開もいくらでも考えられるでしょうね。
 現代が舞台のサイズフェチシチュエーションで使われるような、奇病を軸とした物語も特に違和感なく出来上がると思います。例えば、突然村に縮小病が蔓延して、はたから見ると一夜にして住民が消えた村の物語とか。

3:和風ファンタジー
3-1:概要
 和風ファンタジーも、日本神話をベースとした神話的な世界観か、戦国時代や江戸時代(特に時代劇的な江戸時代)をベースとした人間に寄り添った世界観かで分かれると思いますが、ここでは大雑把に「日本風の世界観で神秘が物語の軸となる世界」としておきます。
3-2:特徴
 和風ファンタジーの特徴は、日本人にとっては比較的馴染みやすい世界観かつ、ファンタジー同様理屈が通っていればなんでもありな自由度の高さが特徴です。
 一方で、科学技術については必要以上に高いものはファンタジー以上に違和感を与えてしまうかもしれません。
 上限としては、江戸時代には既にエレキテルとして研究されていた電気技術くらいでしょうか……十分では?
3-3:相性
 ファンタジー同様、和風ファンタジーとサイズフェチの相性は良好です。あるいは、日本の昔話でだいだらぼっちや一寸法師が見られるように、サイズフェチと和風ファンタジーの相性はかなり高いかもしれません。
 西洋でもギリシャ神話のティターンや北欧神話のヨトゥン、聖書のネフィリムのような巨人は多く見られますが、それらはいずれも怪物的な側面が強いので萌えに結びつけるのは少し段階を付ける必要がありますからね……だいだらぼっちも怪物みたいなものですが、善玉なので少しはマシ?
 また、鬼が人を喰う物語も多く見られますが、鬼はおぞましい怪物として描写される一方で、美しい女性として描かれることも少なくありません。例えば山姥は白髪の老婆として知られる一方、黒髪の美女として伝わる伝承もあるそうです。
3-4:シチュエーション
 和風ファンタジーのシチュエーションは、昔話や神話をベースとしたものが多い気がします。前述の通り、一寸法師が原典の時点でシュリンカー×丸呑みシチュエーションですからね。
 また、日本の特徴として「人柱」の概念があります。
 これは大型建造物を建設する際に、安全祈願として人間を生け贄に捧げるというものです。
 これを拡大解釈して「巨大な龍の女性に生け贄として捧げられた男性」や「人柱となった女性が、建造物と一体化して巨大娘に」という物語に繋げられると思います。前者はともかく、後者は見たことがありませんが……。
 このように、古来から伝わる物語や風土を参考として新たな物語を作り出せるのが和風ファンタジーにおけるサイズフェチシチュエーションと言えるでしょう。
 もちろん、日本の伝承・風土を基点に西洋ファンタジーや現代の物語として作り上げることもできますし、むしろそちらのほうが目新しくなっていいかもしれません。

 この考察記事では他にも「海洋冒険もの」「スチームパンク」「サイバーパンク」「スペースオペラ」などの世界観でどのようにサイズフェチを表現するか検討していくつもりでしたが、私が慣れている世界観の考察だけで思ったより長くなってしまったので、今回はここまでとさせていただきます。
 ただ、普段好んで書いているジャンルでも改めて考察を掘り進めていくと新たな可能性が見えてきました。


 記事本文では「ファンタジーではこうだ」「和風ファンタジーならこうだ」などと書いていましたが、実際のところファンタジーのテンプレートを現代や和風ファンタジーに持ち込んでもいいですし、和風ファンタジーで使えるテクニックを他の世界観で活用するというのも十分アリです。
 「枯れた技術の水平思考」という言葉があります。
 この言葉は、既に使い古されて最先端ではないが安定した「枯れた技術」を今までになかった使い方として「水平思考」するという意味です。任天堂のゲーム&ウォッチを生み出した人の哲学でもあります。
 これはサイズフェチ界隈でも活用できる考え方として、大事にしていきたいと思います。
 サイズフェチは巨大娘、縮小男性、巨大男性、縮小娘、同サイズ丸呑みなど多様化していますが、だからこそ可能性は無限大ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です