ジャンル:シュリンカー、vore、おしっこ化
文字数:4840文字
Skebにてリクエスト頂いた作品です!
「小さくなった主人公が治す方法がないから、せめてヤンキーの女の子に食べられて一緒になることを望む」ということで純愛路線で書いてみました。
リクエストありがとうございます!
Skebのユーザーページはこちらとなります。
縮小病。ある日から地球上の各地で蔓延するようになった奇病。
致死率こそ限りなく低いが、この病にかかって治癒したものはいないという非常に厄介な病魔である。
どうしてこんなモノローグをしているかというと、俺自身がその縮小病に患ってしまったからだ。もはや、テレビの向こう側で眺める他人事の事態ではない。
「小太郎、大丈夫か?」
俺を膝の上に乗せて心配そうに話しかけるのは、さいね。高校に入ってから付き合い始めた同級生の少女。
金髪に染めた長い髪で、校則違反のピアスも開けてしまっているヤンキーな彼女だが、根は悪くないのが魅力だ。
もともと170cmはあった俺なのだが、今では元の20分の1スケール……8.5cmは人形にしても小さいサイズだが、そんな身体になってしまったのは情けない限りで、しかしさいねはそんな俺も見放さずに助けてくれている。
「ああ、きっと……きっと、治す手段が見つかるはずだ」
「それなら、いいんだけどよ……」
俺も彼女に心配させないように振る舞っているつもりだが、不安を見透かされているのかやはりさいねには心配をかけてしまう。
「でも、だんだん小さくなってるんだろう?」
「…………」
そう、縮小病は俺のサイズが最小ではない。むしろ、ここからが本番と言っても過言ではないくらいだ。
縮小病は致死率は低い。だが、それも正確な表現ではない。
正しくは“小さくなりすぎて消滅”するのだ。
縮小病患者は例外なく、いずれはバクテリアよりも小さな……顕微鏡でも観測できない極小サイズになる。
そうして、そんな存在になってもなお小さくなり続けるのだ。
そんな生物を、果たして人間と呼べるのだろうか?
俺は、正直それが不安だった。
「小太郎。あたし、寂しいよ」
「さいね……」
「あんたはこれから、小さくなり続けちまう。そうしたら、あたしでも小太郎のことがわかんなくなっちゃうだろ」
「そう、かもな……」
「だから、そうなる前にあんたのぬくもりを感じさせてくれ。あたしの……膣の中で」
「……わかった、そうしようか」
そう言うと、さいねは一旦俺を膝から降ろして席を立つ。部屋の外からは、するするという衣擦れの音が聞こえてきてやや艶めかしい。
俺はというと、もともと着ていた服は人形用のものだったので当然それは脱いでおく。
お互いの準備を終えると、さいねは扉を開けて部屋に入ってきた。衣服をまとわぬ、産まれたままの姿で。
「小太郎、変じゃないか……?」
「いいや、綺麗だよ」
こうなる前の日常では気丈だった彼女からは想像できないような、しおらしい態度。俺はそれを見ると、今後自分がいなくなった未来に不安を覚えてしまう。
しかし、俺との交わりを望んでいるのは彼女もそうなのだ。今は先のことは置いておき、彼女に専念しなければならない。
「えっと、これでいいか?」
さいねは腰を下ろし、床に座り込むと自ら股を広げてこちらに向ける。
股の間、さいねの陰部には染められていない黒い巨木が無数に乱立し、ときには捻れながらも聳え立っていた。
「ああ。大丈夫。綺麗だ……」
「もう、早く入ってこいよ」
そんなやり取りをしながら俺はさいねの秘部へ潜り込む。
俺は黒い巨木に妨げられつつも、どうにかかいくぐって奥へ上へと登り続ける。
そうして、さいねの股間に広がる巨大クレバスまでたどり着くと、そこは既に湿っていた。
「さいね、もう興奮してるのか?」
「だって、だって小太郎があたしの中に入るって思うと……!」
頭上を見上げると、そこではさいねが自ら大きな胸をもみほぐし、荒い息を吐いていた。
そこまでして、俺のことを考えてくれていたのか……。
「じゃあ、入るぞ」
既に招き入れる準備は完了と言わんばかりに濡れた膣洞窟。俺は四つん這いになってその中に入り込み、奥を目指す。
「あっ、あっ。小太郎が、あたしの中に!」
桃色の肉壁。その奥からは、さいねの嬌声が轟いてくる。
声が洞窟内に響き渡るとともに、壁からはぬめりのある液体がドロドロと滲み出てきた。
「おいおい、こりゃあ溺れるか……さもなきゃ潮で強制退去だな」
ここまできてそんなのはあんまりだ。それに俺も男である以上、意味があるかはともかく子種を残したい。
だから、今はそれだけを一心になって奥へと這い続ける。
「ああ、小太郎! もっと来て!!」
子宮を目指す俺を歓迎するさいねの言葉とは裏腹に、膣洞窟は肉の壁で圧迫してくる。
「ぐっ……」
肉壁に締め付けられながらも奥にたどり着くと、そこは薄桃色のテカテカした壁……中央に窪みのある場所へとたどり着くことができた。
保健体育は得意だった俺ならわかる。ここが、さいねの子宮口だろう。
だから俺は、その窪みに陰茎を突っ込み、放つ。
「さい……ね!!」
「小太郎……!」
俺とさいね、二人が同時に果てたとき。気がついたら俺はさいねの顔を見上げていた。
どうやら、さいねのエクスタシーによって膣の外へと吹き飛ばされたのだろう。
「小太郎、ありがとうな」
「ああ……俺も、さいねに出会えてよかったよ」
それから数ヶ月後。世界は未だ縮小病の治療法も、病を遅らせる方法も見つけられないまま時間は無情に過ぎていた。
俺の身体も今や4.3cm。元の身体から計算すると、40分の1だろうか。
こうなってしまっては人形の服すら着ることはできず、ティッシュの切れ端を衣服の代わりにする裸同然の生活になってしまった。
ここまで来ると、俺はある決心をしていた。
「小太郎、大丈夫か?」
「さいね、話があるんだ」
「なんだ、今更。別れろなんて言われても困るからな」
さいねは冗談を言うのかと思い、からからと笑っているが、こちらは本気だ。
「最期に、俺を食べてくれないか?」
「は……?」
その言葉に、さいねは信じられないものを見たように絶句し、言葉をなくす。
「おい、冗談にしても駄目だ。それは」
「冗談じゃない。本気なんだ」
「ならもっと駄目に決まってんだろ!!」
「俺は……これ以上さいねの負担になりたくない」
「あたしは負担だなんて……!」
「だとしても、俺の身体は元に戻らないどころか、小さくなっていく一方だ」
「それは……だけど! いつか医者や科学者が治療法を!」
「見つけても、この大きさじゃまともに生きていけない」
「…………」
「それに、他の縮小病患者の末路は知ってるだろう? あんなの、人間の最期じゃあない」
バクテリア以下の存在。もはや認知すらできない微小生物。
「俺は、せめて最期はさいねに意識して看取られたいんだ」
「だから、食べろって?」
「ああ。それに、食べてくれたら俺の存在はさいねの一部になる。きみと、一体になるんだ」
そこまで伝えると、さいねも納得してくれたようで。
「わかった。ただ、食べ物として吸収するんだったら他の食べ物……今夜のカレーも一緒だ。そうでないと、まともに胃も働かないしな」
「ああ。容赦なく……でも、できるだけ長くきみと一緒にいたいから、俺のことは丸呑みしてくれな」
「はは、贅沢な注文だなあ」
それからさいねは約束通り、カレーを調理すると食卓についた。俺も、これから彼女の中に……。
「それじゃ、戴きます」
さいねは両手を合わせると、カレーを食べ始める。
その姿は、いつもの食事風景と変わらないはず。だが、心なしか哀愁を漂わせていた。
「美味しいなあ、美味しいなあ!」
否、泣いている。さいねは俺との別れを惜しんで、泣いてくれているのだ。
頭上に広がるさいねの大きな顔。その目元は前髪に隠れて見えないが、大粒の涙がぽつりぽつりと落ちていく。
「ああ、なんでだろう。カレーなのに、しょっぱいや」
そう言いながらも、カレーライスを食べ続けるさいねは、最後に俺をスプーンに乗せる。
カレールーに熱せられた銀の匙。だが、熱さなんてもう気にならない。
「……小太郎、さよなら」
「ああ。こんな俺に付き合ってくれて、ありがとう」
口の中に運ばれる。こうなると、もう外には生きて出られない。
口内からはカレーの匂いがまだ残っており、歯には砕かれて小さくなった米粒や、茶色いカレールーが付着していた。
奥にはサンドバックのように大きな、赤いのどちんこがぶら下がっている。俺は、これからその奥へ奥へと運ばれる。
事実、舌は俺の身体を喉へと運んでいき、そうして……。
ゴクン。
普段は聞こえない、嚥下の音もここまで間近ならはっきりと聞こえてくる。
まあ、この音が聞こえたなら手遅れなのだが。それも俺が望んだことだ。後悔はしていない。
喉の奥。食道は俺の身体を胃の中に送り込むべく、蠕動運動によって運んでいく。
泡のような粘液を何度か浴びながらも、俺は食べ物の最終集積地点、胃袋へと降下した。
「うっ!」
赤く染まり、無数のひだに覆われた肉壁の胃袋ドーム。そこには、当然あるべき先客が屍の山のように揺蕩っていた。
熱されたドロドロのカレールー、口でかみ砕かれた人参やじゃがいものような、カレーの具材たち。そして、胃壁から分泌された胃液。
それらは混沌に混ざり合い、全く異なるスープへと変じていた。
ゲロのスープ。愛するさいねでも、胃袋の中ではこのような不快な臭いを放つものがあるのかと、俺の表情は暗くなる。
だが、後悔はしていない。俺もすぐに彼女の胃液に溶かされ、このスープと一緒になってさいねに吸収されるのだから。
既に先客によって出来上がっていた胃液のプールは容赦なく、俺の身体を溶かしていく。
「っ!」
熱い、痛い。しかし、胃液だけではまだ死ぬことはない。胃液の酸性は、食べ物を溶かし尽くすことが目的ではないのだから。
食べ物を柔らかくし、胃壁の蠕動運動で砕く。そうして小さくなったものを十二指腸で吸収するのが人体の構造だ。
だから、俺は胃液を何度も浴びながら。胃壁のぐねぐねとした蠕動運動に捏ねられながら。そうしてついには身体が砕け散ったのだ。
気がつくと、俺は家の中でもない。さいねの胃袋でもない。しかし赤い液体が高速で流れるトンネルの中にいた。
手足は失われ、意識のみが流され続けるトンネル内。直感的に、俺は理解した。
ここは、さいねの血管内だと。
俺は、栄養素として分解され、目的通りさいねに吸収されたのだと。
だから、俺は満足して逝くことができたのだ……。
それからどれだけ月日が経ったのだろうか。俺の意識はまださいねの中に残っていたが、徐々に薄れつつある。
当然だろう。人体には新陳代謝があるし、同じ栄養はずっと続くものではない。いつはか、消えてなくなるのだから。
俺にもその番が来たのだろう。意識のみの存在となった俺は、今までいた空間……ドクンドクンという鼓動から、心臓だったのだろう。そこからポンプによって再び血管内を流れゆき、豆状の臓器へとたどり着いた。
老廃物は、いずれ濾過され“出される”。ここはそのための場所。いわゆる腎臓だろう。
既にさいねの身体には不要となった俺はここで更に細い管を通り、黄色い液体に満ちたドームへと流された。
ここには俺が通ってきた管から絶えず液体が溢れ続け、ドームの壁も徐々に膨らんでいく。
膀胱。さいねがおしっこを溜め込むための場所。
ここから出たら、俺とさいねはそれで終わり。俺は、ここまで彼女と一緒にいられたことに望外の満足感を得ていた。
「小太郎……あたし、あんたと離れたくないよ!」
しかし、さいねの方は異なるらしい。
尿が溜まり続け、膀胱壁がいっぱいに膨らんでもいまだ外に出す気配がない。
向こうは俺の事情がわからないはずだが、女の勘というものだろうか。ただひたすらに堪えていた。
だから、俺はせめて彼女が安心できるように思う。思念が彼女に伝わるかはわからないけれど、彼女の“勘”を信じて。
「さいね。俺は大丈夫だよ。最期まできみと一緒にいられてよかった」
「!」
伝わったのだろうか。膀胱の底に穴が開き、渦潮を作り上げる。
そうして俺は尿として、周りの濁流に巻き込まれるように膀胱から外へ、尿道を通り抜けて排泄される。
最期に見上げたものは、さいねの股間から流れるおしっこの滝。そして、その上からこぼれ落ちる、大粒の涙だった。